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---------------------------- 2005/05/01 管理人

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CASSHERN 樋口可南子は紗をかけずとも美しい

CASSHERNぱっと見る限りあまり評判がよろしくない、CASSHERNです。テレビではヒッキリ夫妻が並んだ試写会映像がひっきりなしです(言いたいだけ)。大注目作だけに反響が大きいのでしょう。そして何かしらのヤッカミが作用して、観客の目が厳しくなっています。そうとあらば擁護するほかないでしょう。

私は期待が小さかった分だけ、楽しめました。日本映画、大作SF、アニメ実写化、CG+実写、話題のPV監督、豪華キャスト……、不吉な予感がモワつきます。加えて試写会でヒッキーが見せた、はにかんだ表情。期待してはいけないサインですよ、これは。

ところが面白いんです。紀里谷監督の熱波のような情念を感じてしまったのです。毎年GW向けに中途半端な大資本と過剰な宣伝とともに、豪華な映画が公開されています。ちょっと待っていれば、金曜ロードショーでやります。いつもがっかりします。なんだ今日はハリウッドじゃないのかと。CASSHERNはちょっと違う気がします。なかなかやるな、と言うべきだと思います。テーマもいいし話も面白いし何よりエネルギーがあり、「やりきった」潔さがあります。

但しちょっとへたくそなんです。折角の勢いが何だかぼんやりしています。

ぼんやりの理由を考えてみました。まず映像処理に問題があります。幻想的な空気感の演出だと思うのですが、全体にぼかし、にじみ、埃っぽさといったノイズが加えられています。推察するにCGの背景と実写の役者の映像をなじませる効果を狙っているのかもしれません。しかし結果的にこれは画面をピンぼけさせてしまいました。ぼんやりしすぎていて何が映っているのか視認できなくなってしまいます。

スパイダーマンまた、カット割りもぼんやりしています。様々なシーンが素早くカットバックされるのですが、それが映像をわかりづらくしていて混乱を招いています。アクションシーンでも細かくカットを重ねて中抜きされるために、一体どんな運動が行われているのかわからなくなります(これは凡庸なハリウッド映画にもありがちなことです)。カットが積み重なるほどぼんやりしてしまうのでは、へたくそだとしか言えません。モンタージュでアクションを想起させる手法は、全世界的にもうやめにしましょうよ。私たちはもうスパイダーマンがビルの谷間を飛び回る映像を見てしまっていて、ごまかしのない”一連”の動きをこの目で体感する爽快感を知ってしまっているのです。

このことは監督がPV出身であることと切り離せない問題です。音楽に添える映像がシャープであれば、映像が前に出てきてしまって肝心の音楽は添えになってしまいます。そのために監督は映像をぼんやりとさせる技術を培ってきたのかもしれません。しかし映画の場合は状況が違います。ボケたイメージではなく、もっと”形”(事実、事件、運動)をくっきり見せなければ、何だか物足りなさを感じてしまうのです。

私は紀里谷和明の次回作に期待しています。彼が作ったヒッキーのPVは極上の代物だと思います。そのビビッドな色彩感覚をシャープに伝えることができれば……。

関連記事 CASSERN(2004/4/27)

CASSHERN ホームページ
タツノコワールド
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[2004日本/松竹]
[監督][脚本][撮影]紀里谷和明[製作]宮島秀司/小澤俊晴/若林利明[脚本]菅正太郎/佐藤大[撮影]森下彰三[出演]伊勢谷友介/麻生久美子/唐沢寿明/寺尾聰/樋口可南子/小日向文世/宮迫博之

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この記事に対するコメント

CASSHERNに多少期待がかかるのは仕方がないのではないでしょうか。
私も観たいとすぐ思いました。
このすぐとは世代がそうなのです。CASSHERNを
子供の頃アニメで直接見ている世代、あの「新造人間キャシャーン」がとなるわけです。
その分期待がかかり実際に観ると評判が辛くなるのでしょうか。私的に言えば犬はどうしたのか?細かいがCASSHERNと犬はセットなんですよ。映画まだ観ていないですけど犬いるんですかね。
oboro | 2004/04/29 7:09 AM
>oboroさん

私はアニメ版を見たことがありません。そこで映画版を見た後でアニメ版の粗筋を検索して読んでみました。

え!犬そんなに活躍するの!
フレンダーっていう名前だったの!

っていうくらい、映画版の犬はお供え程度でした。キャラクターだけが残り、内容が大幅に改変されたリメイクらしいです。

それはそうと、私は枠で当たるとことのほか嬉しい気持ちになります。色彩感覚が冴えているのは運気が上昇している証だと思います。
マサキ杏平 | 2004/04/29 2:36 PM
この記事に対するトラックバック
C A S S H E R N .com つい昨日、憲法改正と戦争と平和について考え始めたときに、 ちょうどこの映画にであいました。 cちゃんのお薦めもあって、お昼過ぎに、見てきました。cちゃんごめんね。 タツノコプロでおなじみの新造人間キャシャーンの実写版。 #タ